睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置（ＳＡＳ

歯科保険診療指摘事項（91）：睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置

歯科の個別指導・監査に強い、弁護士の鈴木陽介です。

サンベル法律事務所は、全国からご依頼を頂き、厚生局の指導監査の対応業務をしています。

歯科の個別指導、監査には、弁護士を同席させるべきです。まずはご相談下さい。

ここでは、歯科の保険診療に関して、睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置（ＳＡＳ－ＯＡｐ）での算定留意事項、算定要件、個別指導での指摘事項などについてご説明します。

ご説明は、厚生労働省保険局医療課医療指導監査室の保険診療確認事項リスト（歯科）令和６年度改訂版ｖｅｒ．２４１１に基づくもので、弁護士鈴木が適宜加筆修正等しています。最新の取扱いではない可能性や、また、地域などにより運用等異なる場合があることに注意が必要です。

なお、歯科の個別指導、監査に臨む歯科医師の方は、個別指導の基本的な仕組みや対応法など記載しておりますので、まずはこちらのコラム歯科の個別指導と監査をお読みいただくことをお勧めします。

また、手前味噌ですが、もしよろしければ、拙著『歯科の個別指導・監査・医道審議会の行政処分への対応法【改訂版】』もご参考いただければ幸いです。

歯科の睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置の指摘事項

　１　算定できない睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置

算定できない睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置を算定している次の例が認められたので改めること。

すなわち、睡眠時無呼吸症候群を診断し、治療を行っている医科の保険医療機関又は医科歯科併設の保険医療機関の担当科医師から、診療情報提供に基づく口腔内装置治療の依頼又は院内紹介（確定診断が可能な医科歯科併設の病院である保険医療機関に限る。）を受けていない。

【コメント】
睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置（ＳＡＳ－ＯＡｐ）とは、上顎及び下顎に装着し１装置として使用するものであって、医科の保険医療機関又は医科歯科併設の保険医療機関の担当科医師からの診療情報提供(診療情報提供料の様式に準ずるもの)に基づく口腔内装置治療の依頼を受けた場合に限り算定し、確定診断が可能な医科歯科併設の病院である保険医療機関にあっては、院内での担当科医師からの情報提供に基づく院内紹介を受けた場合に限り算定するとされています。

「１　睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置１」とは、義歯床用アクリリック樹脂により製作された口腔内装置をいい、「２　睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置２」とは、熱可塑性樹脂シート等を歯科技工用成型器により吸引・加圧して製作又は作業模型に直接常温重合レジン等を圧接して製作されたベースプレートを用いた口腔内装置をいうとされています。

睡眠時無呼吸症候群に対する口腔内装置の製作に当たり印象採得を行った場合は１装置につき印象採得の「２のロ　連合印象」により、咬合採得を行った場合は咬合採得の「２のロの(３)　総義歯」により、装着を行った場合は装着の「２のニの(２)　印象採得が著しく困難なもの」により算定するとされています。

口腔内装置の装着時又は装着日から起算して１月以内に、適合を図るための調整等が必要となり、口腔内装置の調整を行った場合は、１口腔につき口腔内装置等調整・修理の「１のイ　口腔内装置調整１」により算定し、製作後に患者の都合等により診療を中止した場合の請求は、歯冠修復及び欠損補綴の歯冠修復物又は欠損補綴物の製作後診療を中止した場合の請求と同様とするとされています。

個別指導、監査に臨む歯科医の方は、お電話下さい。歯科の個別指導、監査への対応を弁護士がサポートし、指導監査に弁護士が同席します。

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２　歯科の新規個別指導の対応法

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睡眠時無呼吸症候群の口腔内装置（ＳＡＳ－ＯＡｐ）の算定留意事項

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