歯周病ハイリスク患者加算（Ｐリスク）の算定留意事項

歯科保険診療指摘事項（86）：歯周病ハイリスク患者加算（Ｐリスク）

歯科の個別指導・監査に強い、弁護士の鈴木陽介です。

サンベル法律事務所は、全国からご依頼を頂き、厚生局の指導監査の対応業務をしています。

歯科の個別指導、監査には、弁護士を同席させるべきです。まずはご相談下さい。

ここでは、歯科の保険診療に関して、歯周病安定期治療（ＳＰＴ）での歯周病ハイリスク患者加算（Ｐリスク）での算定留意事項、個別指導での指摘事項などについてご説明します。

ご説明は、厚生労働省保険局医療課医療指導監査室の保険診療確認事項リスト（歯科）令和６年度改訂版ｖｅｒ．２４１１に基づくもので、弁護士鈴木が適宜加筆修正等しています。最新の取扱いではない可能性や、また、地域などにより運用等異なる場合があることに注意が必要です。

なお、歯科の個別指導、監査に臨む歯科医師の方は、個別指導の基本的な仕組みや対応法など記載しておりますので、まずはこちらのコラム歯科の個別指導と監査をお読みいただくことをお勧めします。

また、手前味噌ですが、もしよろしければ、拙著『歯科の個別指導・監査・医道審議会の行政処分への対応法【改訂版】』もご参考いただければ幸いです。

ＳＰＴの歯周病ハイリスク患者加算（Ｐリスク）の指摘事項

　１　算定要件を満たしていないＰリスク

算定要件を満たしていない歯周病安定期治療に係る歯周病ハイリスク患者加算を算定している次の例が認められたので改めること。

すなわち、主治の医師からの文書を診療録に添付していない。

【コメント】
歯周病の重症化するおそれのある患者に対して歯周病安定期治療（ＳＰＴ）を実施した場合は、歯周病ハイリスク加算（Ｐリスク）として、所定点数を加算するとされており、係る歯周病ハイリスク患者加算は、糖尿病の病態によって歯周病の重症化を引き起こすおそれのある患者に対して、歯周病安定期治療を実施する場合に算定し、なお、算定に当たっては、主治の医師からの文書を診療録に添付するとされています。

　２　算定できないＰリスク

算定できない歯周病安定期治療に係る歯周病ハイリスク患者加算を算定している次の例が認められたので改めること。

すなわち、糖尿病の病態によって歯周病の重症化を引き起こすおそれのある患者に該当していない、主治の医師から文書を提供されていない。

【コメント】
歯周病ハイリスク加算（Ｐリスク）の算定にあたっては、主治の医師からの文書が求められますので、注意が必要です。

なお、歯科疾患管理料の総合医療管理加算を算定している糖尿病の患者に対して、歯周病安定期治療の歯周病ハイリスク患者加算は算定可能であるとされています。

個別指導、監査に臨む歯科医の方は、お電話下さい。歯科の個別指導、監査への対応を弁護士がサポートし、指導監査に弁護士が同席します。

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