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まず医療法人の行政通知のコラムの一覧をご紹介します。その上で、医療法人の理事長の要件、医師又は歯科医師でない者の医療法人の理事長選出に係る認可の取扱いについての行政通知のご説明を致します。内容は、厚生労働省の公表資料「医療法人の理事長要件について(平成10年6月18日,健政発第758号)」及び「医師又は歯科医師でない者の医療法人の理事長選出に係る認可の取扱いについて(平成26年3月5日,医政指発0305第1号)」に基づいており、弁護士鈴木が適宜加筆修正等しています。
医療法人の行政通知のコラム
1 医療法の解釈(1):医療法人の趣旨、成立、管理
2 医療法の解釈(2):医療法人の開設規制、医療計画
3 医療法の解釈(3):医療提供の理念の行政解釈
4 医療法の解釈(4):医療法人の附帯業務、会計処理
5 医療法の解釈(5):医療法の説明義務
6 医療法の解釈(6):医療法人の理事長、管理者の理事就任
7 医療法人の登記、設立
8 理事長の要件(医療法人)
9 医療機関の開設者と非営利性
10 医療法人の国際展開
11 医療法人の合併と分割(1):合併の意義、種類、手続き
12 医療法人の合併と分割(2):合併の手続き
13 医療法人の合併と分割(3):分割の意義、種類、手続き
14 医療法人の合併と分割(4):分割の手続き、医療審議会
医療法人のその他のコラム
1 医療法人の法務
・ 医療法人のコラムの一覧
医療法人の理事長要件
医療法人の理事長要件について
(平成 10 年 6 月 18 日)
(健政発第 758 号)
(各都道府県知事あて厚生省健康政策局長通知)
標記については、平成 8 年 12 月 16 日に行政改革委員会から医療法人の理事長要件を緩和すべきとする意見があり、平成 9 年 3 月 28
日の閣議決定においては「医療法人理事長の資格要件を緩和する」とされたところである。
これを受け、平成 9 年 10 月 22 日より医療審議会医業経営と患者サービス向上に関する小委員会において医療法人の理事長要件の緩和について検討が行われ、平成
10 年 4 月 9 日の医療審議会総会に検討結果を報告し、了承されたところである。
ついては、医療法人の理事長要件の緩和について、医療審議会の意見を踏まえ、左記第一に示す基本的考え方に基づき、左記第二のとおり昭和 61 年 6
月 26 日付健政発第 410 号厚生省健康政策局長通知「医療法人制度の改正及び都道府県医療審議会について」を改正するので、その運用に遺憾なきを期されたい。
1 基本的な考え方
1 医療法人の理事長について、原則医師・歯科医師としている現行の考え方についてはこれまでのとおりとするが、その運用の弾力化を図ることにより、理事長要件の緩和を図ることとする。
2 具体的な運用の弾力化については、医療法の趣旨を踏まえつつ、以下の方針により対応する。
(1)適切な医療の提供が確保されるような法人の運営がなされること。
(2)法人運営に当たって、非営利の原則が保たれること。
(3)法人経営が安定的かつ適正になされること。
3 右記方針の下に、できるかぎり円滑な運用が図られるよう、その判断基準について具体化・明確化を図る。
医師又は歯科医師でない者の理事長選出の取扱い
医師又は歯科医師でない者の医療法人の理事長選出に係る認可の取扱いについて平成26年3月 5 日
医政指発0305第1号
各都道府県衛生主管部(局)長あて厚生労働省医政局指導課長 通知
医療法人の理事長に関しては、医療法(昭和23年法律第205号)第46条の3第1項において、医師又は歯科医師である理事のうちから選出することとされているが、同項ただし書の規定により、都道府県知事の認可を受けた場合は、医師又は歯科医師でない理事のうちから選出することができるとされている。
このただし書の運用に関しては、「医療法人制度の改正及び都道府県医療審議会について」(昭和61年6月26日付け健政発第410号厚生省健康政策局長通知)により技術的助言が行われており、具体的には、候補者の経歴、理事会構成等を総合的に勘案し、適切かつ安定的な法人運営を損なうおそれがないと認められる場合には、都道府県医療審議会の意見を聴いた上で、都道府県知事の認可が行われるものである旨も示されているところである。
しかし、昨年、各都道府県に対して当該認可の取扱いに関する調査を行ったところ、一部の道府県において、理事としての経験年数が一定期間あることや財務状況が黒字であることなど、満たすことが必須な要件や、そのうち一つでも満たすことが必要な複数の要件などを設定するといった運用が見受けられた。
各都道府県においては、このような要件を設定して門前払いをするのではなく、しっかりと候補者の経歴、理事会構成等を総合的に勘案し、都道府県医療審議会の意見を聴いた上で、当該認可について判断するよう、必要に応じて現在の運用の改善を検討されたい。
なお、来年度中に再度、当該認可の取扱いに関する調査を行う旨を申し添える。
医療法人に関してお悩みの歯科医の方は、迷わずお電話を下さい。問題解決のための具体的なアドバイスを致します。