歯科の個別指導の書籍を出版し、歯科の指導監査に強い、弁護士の鈴木陽介です。
個別指導、監査には、弁護士を同席させるべきです。
ここでは、歯科特定共同指導・共同指導での、歯周治療、手術、歯冠修復、欠損補綴、歯科矯正、請求事務等に関する主な指摘事項をご説明します。
指摘事項は、厚生労働省の公表資料「平成28年度 特定共同指導・共同指導(歯科)における主な指摘事項」に基づいており、弁護士鈴木が適宜修正等しています。
厚生労働省の共同指導、特定共同指導に悩む歯科医の方は、以下のコラムもご覧いただければ幸いです。
【コラム】歯科の個別指導と監査の上手な対応法
9 歯周治療
診断
・「歯周病の診断と治療に関する指針」に基づき、歯周病患者の補綴治療は、補綴予定部位の当該歯の病状安定後又は治癒後に行うことを原則としていない。
・歯周基本治療後に歯周病治癒の確認のための歯周病検査を行わずに、歯周病治療を終了している。
歯周病検査
・歯周病検査において、歯の動揺度、プロービング時の出血の有無又はプラークチャートを用いたプラークの付着状況の検査が適切に行われていない。
10 処置
う蝕処置
・処置内容等を診療録に記載していない。
加圧根管充填処置
・気密な根管充填を行っていない。
歯周基本治療処置
・薬剤を用いた場合に、当該薬剤名を診療録に記載していない。
歯冠修復物又は補綴物の除去
・歯根の長さの3分の1未満のポストの除去について根管内ポストを有する鋳造体の除去を算定している。
暫間固定
・エナメルボンドシステムによる暫間固定に対して装着料・装着材料料・除去料を算定している。
11 手術
抜歯手術(難抜歯・埋伏歯)
・難抜歯について、歯根肥大又は骨の癒着歯等に対する骨の開さく又は歯根分離術等を行っていない。
口腔内消炎手術、歯周外科手術
・診療録に症状及び手術内容の要点を記載していない。
12 歯冠修復及び欠損補綴
補綴時診断料
・診療録に欠損部の状態 、欠損補綴物の名称及び設計を記載していない。
有床義歯修理
・診療録に破折部位、修理内容等を記載していない。
13 歯科矯正
歯科矯正管理料
・文書を提供していない又は診療録に患者又はその家族に提供した文書の要点を記載していない。
14 保険外診療
・保険診療から保険外診療へ移行した場合において診療録に移行した旨を記載していない。
15 請求事務等
・診療録と診療報酬明細書で診療内容、部位、所定点数又は合計点数が一致していない。
・届出事項の変更に係る届出の遅延等や掲示の不備がある。
厚生労働省の特定共同指導に臨む歯科医の方は、お電話下さい。対応方法を弁護士がアドバイスします。