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ここでは、四国厚生支局が平成27年度の個別指導で改善を求めた指摘事項(診療録、歯科技工指示書、初・再診料、歯科疾患管理料、歯科衛生実地指導料)をご説明します。
指摘事項は、四国厚生支局の公表資料「平成27年度に実施した個別指導において保険医療機関(歯科)に改善を求めた主な指摘事項(四国厚生支局,平成28年3月)」に基づいています。
中国厚生支局の個別指導に悩む歯科医の方は、以下のコラムもご覧いただければ幸いです。
【コラム】歯科の個別指導と監査の上手な対応法
@診療録は保険請求の根拠であることを認識し、必要な事項の記載を十分に行うこと。
Aパーソナルコンピュータ等OA機器により作成した診療録の記載方法、記載内容に不適切な例が認められたので改めること。
・診療を行った保険医が必ず記載内容を確認し、署名又は記名押印を行うこと。
B診療録第1面(療担規則様式第一号(二)の1)の記載内容に不備が認められたので、必要な事項を適切に記載すること。
・(部位、傷病名(P病名、う蝕症度数、歯周炎の進行度数等)、開始年月日、終了年月日、転帰、主訴、口腔内所見(口腔内図示、歯式等))の記載がなかった。
・(傷病名、開始年月日、終了年月日、主訴、転帰、口腔内所見)を誤って記載していた。
・傷病名に(P、C、Pul、Per)の略称を使用していた。
C診療録第2面以降(療担規則様式第一号(二)の2)の記載内容に不備が認められたので、必要な事項を適切に記載すること。
・症状、所見、検査結果(歯周病検査、平行測定、歯周病部分的再評価検査、スタディモデル)、画像診断所見、医学管理等の内容、投薬内容、治療方針、診療内容、診療月日、部位、点数、負担金徴収額、補綴物の名称、指導内容
、使用材料名(補綴物等の使用金属名、有床義歯床下粘膜調整処置)について記載不備が認められた。
・使用材料名を記載していない例が認められた(補綴物等の使用金属名、連合印象、支台築造等)。
・抜歯手術(難抜歯)における手術内容、咬合調整(歯冠形態修正)の修正理由・修正箇所等について記載内容が不十分な例があった。
D診療録の記載方法、記載内容、訂正方法に不適切な例が認められたので改めること。
・欄外への記載、判読困難な記載、塗りつぶしによる訂正が認められた。
・独自の略称(歯周検査の動揺度に関する記載、チ、GP、院内処方A、P急性、補管料、グレセ、レセ及び「新製義歯有床管理料(義管)」を「義歯調整A」と記載等)を使用していた。
・旧略称(CK、FCK)及び旧名称(口腔内カラー写真加算、加圧根管充填加算)を使用していた。
・診療行為の手順と異なる記載が認められた。
・鉛筆による記載が認められた。
・一段に複数行の記載、経時的でない記載、行間(空白)を空けた記載が認められた。
E複数の保険医が従事する保険医療機関においては、診療の責任の所在を明確にするために、担当医は診療録を記載した後、署名又は記名押印を行うこと。
F「歯科の診療録及び診療報酬明細書に使用できる略称について(H26.3.19保医発0319第 7 号)」にない略称を使用していたので改めること。
・歯科技工指示書に記載すべき内容(使用材料(金属の種類、使用量)、発行の年月日、発行した歯科医師の氏名及び当該歯科医師の勤務する診療所の所在地、製作に従事する歯科技工所の所在地)に不備が認められたので改めること。
・歯科訪問診療料を算定した日において、歯科初診料を算定している不適切な例が認められたので改めること。
○算定要件を満たしていない歯科診療特別対応加算を算定していたので改めること。
・当該加算を算定した日における患者の状態を診療録に記載していない例が認められた。
《診療録》
@算定要件を満たしていない歯科疾患管理料を算定していたので改めること。
・歯科疾患管理料を算定した月(患者又はその家族に対して管理計画書を提供していない場合)における当該管理内容の要点を診療録に記載していない例が認められた。
A歯科疾患管理料を算定した月(患者又はその家族に対して管理計画書を提供していない場合)における診療録に記載すべき内容(当該管理内容の要点)について、(画一的に記載している、記載の不十分な)例が認められたので、個別の症例に応じた適切な記載を行うこと。
《管理計画書》
@算定要件を満たしていない歯科疾患管理料を算定していたので改めること。
・2回目以降の継続管理計画書を適切な時期に提供していない例が認められた。
・管理計画書の内容について、検査に基づいた適切な情報提供が行われていない例が認められた。
A管理計画書に記載すべき内容について、記載の不十分な例が認められたので、適切な記載を行うこと。
・管理計画書の提供年月日
・患者又はその家族が記入すべき内容(患者氏名、歯科疾患と関連性のある生活習慣の状況)
・患者の基本状況(全身の状態、基礎疾患の有無、服薬状況等)
・生活習慣の改善目標
・口腔内の状態(プラーク及び歯石の付着状況、歯及び歯肉の状態等)
・歯周病検査の要点
・治療方針の概要
・当該管理の担当歯科医師の氏名
《その他》
@算定要件を満たしていない歯科疾患管理料を算定していたので改めること。
・初診時に鋳造歯冠修復物等の脱離再装着のみで、明らかに1回の治療で終了し、歯科疾患と関連性のある生活習慣の状況や生活習慣の改善目標等を踏まえた継続的管理が行われていない場合に算定していた。
A歯科疾患管理料の算定に当たっては、継続的な歯科疾患管理を必要とする歯科疾患を有する患者に対して、口腔を一単位としてとらえ、患者との協働により行う口腔管理に加えて、病状が改善した疾患等の再発防止及び重症化予防を評価したものである旨を踏まえたうえで行うこと。
@算定要件を満たしていない歯科衛生実地指導料1を算定していたので改めること。
・歯科衛生士に行った指示内容等の要点を診療録に記載していない例が認められた。
・プラークチャートを用いたプラークの付着状況の指摘について実施していない例が認められた。
・歯科衛生士による実地指導を15分以上実施していない例が認められた。
A情報提供文書に記載すべき内容(指導等の内容、主治の歯科医師の氏名、保険医療機関名、指導を行った歯科衛生士の氏名)について、記載の不十分な例が認められたので、適切な記載を行うこと。
B実地指導を行った時間について、画一的に記載している例が認められたので、実態に沿った適切な実施時刻の記載を行うこと。
C診療録に記載すべき内容(歯科衛生士に行った指示内容等の要点)について、記載の不十分な例が認められたので、適切な記載を行うこと。
○算定要件を満たしていない薬剤情報提供料が認められたので改めること。
・同月内で、同一の投薬内容で複数回の薬剤情報提供料を算定していた。