個別指導での、基本診療料、医学管理料、検査、画像診断、投薬の指摘事項です。個別指導、監査に臨む歯科医の方は、歯科の指導監査に強い弁護士にご相談下さい。

歯科の個別指導の書籍を出版し、歯科の指導監査に強い、弁護士の鈴木陽介です。

個別指導、監査には、弁護士を同席させるべきです。

ここでは、歯科個別指導での、基本診療料、医学管理料、検査、画像診断、投薬に関する代表的な指摘事項をご説明します。 指摘事項は、北海道厚生局の公表資料「【歯科】個別指導における指摘事項」に基づいています。

歯科の個別指導、監査に悩んでいる歯科医の方は、以下のコラムもご覧いただければ幸いです。

【コラム】歯科の個別指導と監査の上手な対応法

基本診療料等

　１　算定要件関係

１　歯科初診料の算定要件を満たさない例が見られたので、改めること
※診療録第１面の記載内容から、歯科医学的に初診行為が的確に行われていない。
※健康診断、リコール、定期健診及びフッ素塗布等の目的での初診料の算定は認められない。
※医者・患者関係が継続している状態での初診料の算定は認められない。
※算定誤りに伴う歯周基本治療（1回目：所定点数）での算定は認められない。
※歯周疾患等の慢性疾患である場合等であって明らかに同一の疾病又は負傷であると推定される場合での初診料の算定は認められない。
※初診時にパノラマ、歯周精密検査、歯科疾患管理料、口腔内写真検査、歯科衛生実地指導料、歯周基本治療、歯周基本治療処置が主訴等に関係なく傾向的に算定されていたので必要性を勘案のうえ取り扱うこと。

２　歯科再診料の算定要件を満たさない例が見られたので、改めること
※保険外診療が主体であるにもかかわらず、歯科再診料を算定している例が見られた。

３　月初めの再診時に、歯科疾患管理料、歯科衛生実地指導料、歯周基本治療処置、機械的歯面清掃処置が事務的かつ傾向的に算定されていたので、改めること

４　明細書発行体制等加算において、不適切な例が見られたので、改めること
※算定した診療報酬の区分、項目の名称及びその点数又は金額を記載した詳細な明細書を患者に無料で交付する旨の院内掲示を行っていない。

　１　診療録・文書等の記載関係

１　記載内容が算定要件を満たしていない例が見られたので、改めること

２　情報提供が文書により行われていない例が見られたので、改めること

３　提供文書の写しの診療録への未添付例が見られたので、改めること

４　歯科疾患管理料
※患者の同意が得られていない。
※指導・管理計画の未策定。
※担当の歯科医師の氏名に係る記載がない。
※治療計画等に変更があったにもかかわらず、管理計画書（継続）が提供されていない。
※患者にとって有益な個別具体的内容が情報提供されていない。
※管理計画書の備考欄に文書提供が不要である旨の患者による記載がないにもかかわらず、2回目以降の継続管理計画書を作成していない。
※継続的な管理が行われていない。
※患者に提供された管理計画の内容が実際に行われた治療内容と異なる又は必要となる情報とは言えない。
※一連の管理計画、管理内容が診療録に記載されていない又は不十分。

５　歯科衛生実地指導料
※指示内容が診療録に記載されていない。
※実態の指導実施時間（開始及び終了時刻）に基づいて取り扱われていない。
※歯科衛生士業務記録簿が作成されていない。
※指導後に主治の歯科医師への報告がされていない。
※歯科衛生士業務記録の歯科医師からの指示内容、口腔内状況、プラークチャート、指導実施時刻、担当者の署名に係る記載がない。

６　新製有床義歯管理料
※提供文書に欠損の状態に係る記載がない。
※提供文書に担当の歯科医師の氏名に係る記載がない。
※提供文書に保存及び清掃の方法に係る記載がない。

　１　算定要件関係

１　平行測定検査について、算定要件を満たさない例がみられたので、改めること
※支台歯とポンティックの数の合計が６歯以上の場合において、測定方法が算定要件を満たさない例、平行測定のための模型を製作していない例、模型を廃棄した例が見られた。
※測定結果の診療録記載がない又は乏しい。

　１　算定要件関係

１　デンタル及びパノラマエックス線について所見記載がない又は不十分なので、改めること

２　デンタル及びパノラマエックス線写真において、不鮮明、現像処理が不適切なものが見られたので、改めること

３　確認できない歯科エックス線撮影が見られたので、適切に取り扱うこと

４　診断、治療に必要な部位が撮影されていないデンタルエックス線写真が見られたので、改めること

５　デンタルエックス線写真と診療録の診断所見記載との間で不一致が見られたので、改めること

６　必要性の乏しい歯科パノラマ断層撮影が見られたので、改めること

　１　投薬全般

１　投薬において、画一的投与、過剰投与、長期漫然投与が見られたので、病名、症状及び経過等を考慮のうえ、投与量をその都度決定すること

２　原則併用禁忌とされている薬剤の投薬が見られたので、改めること

３　適応外処方が見られたので、改めること

４　院内処方と院外投薬が混在する状況であったので、適切に取り扱うこと

５　必要性の乏しい含嗽剤の処方が見られたので、改めること

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